デザインの4大原則や色の3属性を知ったら、基本として他に理解したいのはタイポグラフィーです。フォントの大切さを知ることによって爆速でデザインバランスを上げるコツを説明します!
タイポグラフィーとは
そもそもタイポグラフィーの定義はこうでした。
タイポグラフィは、活字を用い、それを適切に配列することで、印刷物における文字の体裁を整える技芸である。
ウィキペディアより
元は印刷物における定義でしたが、今はその範囲を広げ文字を適切な位置にレイアウトし読みやすく見せる手法と、文字をデザインとして見せる手法の2つの意味で使われます。
文字を読みやすく見せるということ
普段何気なく読んでいる文章でも、フォントによって印象がかなり変わります。
例えば、フォントの種類には和文フォント(日本語)と欧文フォント(英語)という2種類があり、和文フォントはゴシック体と明朝体、欧文フォントはセリフとサンセリフという種類におおまかに分類できます。
和文フォント(日本語)
和文フォントのゴシック体、明朝体には下記のような違いがあります。
文字の太さが均一で視認性を高めることができるのがゴシック体、線の太さに強弱があり可読性を高めることができるのが明朝体の特徴です。
視認性とは小さい文字や遠くから見ても判別しやすい要素を指し、目立たせたい要点や強いキャッチコピーを表現する時に認識しやすく、可読性とは長い文章を読ませる時に判別しやすい要素を指し、教科書や新聞などの長い文章を表現する時に認識しやすいです。
ただし、上記の画像のように太い明朝体の場合は、ゴシック体と似たような効果(画面や紙面の隙間が少なく、黒々として読みにくい)をはらんでしまうため、キャッチコピーやデザイン要素の一部などに使うことが適しています。長い文章などに使う場合は、細い罫線の明朝体を選ぶと可読性が上がります。
欧文フォント(英語)
欧文のセリフ体、サンセリフ体にはこういった違いがあります。
欧文フォントも同様で、線の太さに強弱があり可読性が高いのがセリフ体、文字の太さが均一で視認性が高いのがサンセリフ体になります。
和文フォント/明朝体の特徴として、書き始めの箇所にある飾りをウロコと言いますが、セリフ体の飾りはひげ、またはセリフと言われています。
セリフ体の特徴である飾りは、デザインに静謐さや上品さを出したい時にオススメですので、どんなデザインにしたいか考える時の組み合わせとして、それぞれのタイプを合わせると良いと思います。
その他のフォント
その他、スクリプト体と呼ばれる筆記体や手書きの文字も存在します。デザインにどんな意味を持たせたいかによって使用用途を分けると良いのではないでしょうか。
フォントの組み合わせは3つまでと覚える
1つのデザインの中にさまざまなタイプのフォントが存在すると、読みにくさと共に統一感が失われます。
ベースのフォントは1種類を選び、アクセント的に使うフォントは2種類まで、と決めると1つのデザインの中でまとまりが生まれやすいです。これは色の3属性の法則と同様、バランスの良いデザインを作るために意識するとベターかと思います。
あえてたくさんのフォントを使って美しいデザインにする=それだけでデザインの1つ、とするケースもありますが、デザイン性を重視 or 視認性・可読性を重視するかによって、目指すゴールが変わってくるため、フォント選びは色やレイアウト設計同様、非常に重要になります。
フォントの調整
長い文章を入れてその固まりを1つの面で見たときどんな印象が生まれるか、どんな調整をしていくとバランスが良いのか、などは次に文字組みの表現についてという記事を書こうと思いますので、合わせてご一読頂けると嬉しいです。
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